犬の火葬は何をすればいいの? 火葬から供養までポイントを抑え徹底解説

大切な愛犬が亡くなって気持ちの整理がつかなかったり、何をしたら良いか分からないことが多いでしょう。

とても悲しいですが、最後に大切な愛犬を送り出してあげることが大切です。

ここでは犬が亡くなってから、火葬、供養までの流れのポイントを抑え解説します。

この記事を読めば犬の火葬に必要なことを理解でき、愛犬の最期をしっかりと送り出すことができるでしょう。

目次

犬の火葬前に行うこと

犬の火葬を行うまでに以下の項目を行いましょう。大切な愛犬がなくなった直後で悲しいですが大事なことになります。

  • 犬の遺体安置
  • 火葬業者への連絡

それぞれの項目について解説します。

犬の遺体安置

犬がなくなった後には、綺麗に身体の状態を保つためしっかりと安置を行いましょう。

基本的な流れは以下の順序になります。

1.身体をきれいに整える

お湯などで湿らせたタオルを準備し、汚れてしまった毛や口元、目元を拭きます。その後、ブラッシングで毛並みを整えましょう。

2.体勢を整える

亡くなってからおおよそ2時間前後で死後硬直が始まります。死後硬直によって足が伸びきってしまうと棺に収まらなくなってしまうことがあるのです。死後硬直が始まる前に四肢を優しく折り曲げ、お腹へ寄せてあげましょう。もしも、死後硬直が始まってしまった場合は無理に折り曲げてはいけません。関節が外れてしまうこともあるので、そっとしておきましょう。

その後、遺体をタオルや毛布で優しく包んであげます。

3.段ボールなど箱へ入れる

段ボールや木箱を用意し、棺とするための準備をします。死後硬直がゆるくなってくると、遺体の口や身体から体液が漏れ出てしまうので箱のなかにティッシュやペットシーツを敷きましょう。

次にタオルや毛布で包んだ遺体を箱のなかへ寝かせます。

4.遺体を保冷する

ドライアイスや保冷剤を箱のなかへ入れ、遺体の腐敗を防ぎましょう。特に腹部と頭部から腐敗が始まるため、お腹と頭を中心にドライアイスなどを置くことで傷が傷みにくくなります。できるだけ温度を下げ、涼しい部屋で安置してください。

5.お供えをする

遺体のまわりにはお花を供え、好きだったおやつやフード、おもちゃ、リードなどを置いて時々声をかけ、ペットが寂しくないようにしてあげてください。ご家族で囲んで思い出を語り、最後のお別れをしましょう。

火葬業者への連絡

愛犬の遺体を安置し、気持ちが落ち着いてきたら、火葬業者へ連絡をしてください。

火葬方法によって遺体を持ち運ぶのか、受け取りに来てもらうのか変わるので、以下の火葬方法を参考に検討しましょう。

犬の火葬をいつまでに行うべきか?

犬の火葬には、いつまでにといった明確な制限はありません。

しかし、時間が経過すると遺体の腐敗が進むので注意が必要です。大切な愛犬をなるべくきれいな状態で送り出すことが望ましいでしょう。

季節や安置方法により日数は異なりますが、夏など暑い時期は長くても3日、冬の寒い時期は5日以内には火葬してあげましょう。

犬の火葬方法

犬の火葬方法には大きく以下の4つがあります。

  • 合同火葬
  • 個別火葬
  • 立会火葬
  • 各自治体での火葬

それぞれの項目について解説します。

合同火葬

合同火葬は、他のペット達と一緒に火葬を行う方法です。

他の火葬と比較し一番安価な火葬方法となります。忙しく時間が作れないなかでも、大切な愛犬をしっかり供養することができる方法です。

しかし注意しないといけない点があり、他のペットと合同で火葬されるため手元に遺骨として戻ってきません。大切な愛犬の遺骨を残したいという方は注意しましょう。

個別火葬

個別火葬は「一任個別火葬」とも呼ばれ、個別に遺骨が残るため合同火葬と異なり大切な愛犬の遺骨を残すことができます。

火葬業者が火葬を行い、火葬の際に遺族は立ち会いません。スタッフがご遺体をお預かりして焼き上げ、その後でお骨を返すかたちを取ります。

大切な愛犬の遺骨を残したいが火葬に立ち会うのは忙しかったり、火葬される現場を見るのはつらい方は利用するのが良いでしょう。

立会火葬

立会火葬は人間の火葬のように家族が立会火葬を行う方法です。

火葬を扱う業者に犬の遺体を持ち込み、火葬をしてもらうやり方になります。

他の火葬方法とは異なり、お別れから火入れ、お骨上げと段階を踏んで行うため気持ちの整理をしやすくできます。

人間と同じような手順で行うため、合同火葬や個別火葬と比較し料金はやや高めになります。

各自治体での火葬

行政による自治体等の火葬は安価に行うことができます。

しかし、葬送を目的とはしておらず、犬の遺体を廃棄物として処理されてしまうところもあるのです。

各自治体によって火葬手段・目的はさまざまなため、自治体を利用する場合は事前に調査をしましょう。

また、以前に火葬したペットと同じ場所に埋葬したい場合、事前に調べて置かなければ違う場所に埋葬されてしまうことがあるので注意しましょう。

犬の火葬時に必要な物や費用、かかる時間

火葬時に必要なものや発生する料金等について解説します。

  • 火葬時の服装と持ち物
  • 火葬時にかかる料金と時間

火葬時の服装と持ち物

服装犬の火葬のときは、人間のように必ずしも喪服を着なければならないわけではありません。
状況によって平服でも問題はないこともあるので、火葬を行う場所によって判断しましょう。
ハンカチ人間の葬儀のようになるべく、白色や黒色のものを準備しましょう。
数珠人間のご供養と同じように行う場合は読経や焼香の際には必須になります。
念のために持っていくか、必要か否かを事前に葬儀場へ確認がおすすめです。
写真火葬や葬儀を行う際に、喪主となる方が用意します。
参列するときに、亡くなった犬の写真をお持ちの場合は、印刷して持って行くと喜ばれるでしょう。
思い出の品金属類は火葬時に遺体への損傷などの可能性があり、棺へ入れることは出来ません。
思い出の首輪などがあっても金属類の場合は注意しましょう。

火葬に必要な費用と時間

犬の体長の大きさごとに要する火葬種別料金は以下になります。

犬の大きさ合同火葬個別火葬立会火葬
体調10cm未満7000円16000円21000円
体調15cm未満9000円20000円25000円
体調20cm未満11000円23000円29000円
体調30cm未満13000円25000円33000円
体調30cm以上
5kg未満
14000円27000円37000円
6kg未満15000円28000円38000円
7kg未満16000円29000円39000円
8kg未満17000円30000円40000円
9kg未満18000円31000円41000円
10kg未満19000円32000円42000円
1kg増える度+1000円+1000円+1000円

犬の体長の大きさごとに要する火葬時間は以下になります。

ペットの体重火葬時間の目安
30センチ未満60分以内
30センチ超え75分〜

上記はご遺体に火を入れる時間です。ご遺体を預ける前に葬儀を行う場合や、火葬後の火葬炉を冷ます時間、収骨をする時間は別途時間がかかります。

犬の火葬後の流れ

犬の火葬後には以下の項目が必要になります。

  • 火葬後の供養
  • 火葬後の届け出

それぞれの項目について解説します。

火葬後の供養

火葬後の供養には以下の方法があります。

納骨堂納骨堂とは、犬の遺骨を預けられるスペースのことです。
納骨堂によりご遺骨を扱う棚が異なりますが、複数のペットのご遺骨が同じ棚に並ぶ「合同棚」や個別に管理できる「個別棚」などがあります。
また、供養方法がまだ決まっていないという場合でも、後から供養方法を変更できます。気持ちの整理をしっかりしてから供養方法を考えたい方にも納骨堂がおすすめです。
散骨犬のご遺骨を砕いて細かくした後、自然に還す供養方法です。
ご遺骨は自然に還るため、愛犬も安らかに天国に旅立てるでしょう。
ただし、散骨する場合ご遺骨は戻って来ないので、思い出を残しておきたい方は、足形などをあらかじめ取っておくと良いでしょう。
埋骨ご自宅の庭に埋めることで、大切なペットとずっと側に感じられて、頻繁に手を合わせてあげられます。
お墓を別途用意したり、霊園に預けたりしないため、費用がかからないのが大きなメリットです。 しかし、埋める位置が浅いと、他の動物が掘り返すリスクがあり、トラブルになる可能性もあるため注意しましょう。
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火葬後に必要な届け出

愛犬が亡くなった際は、30日以内に自治体へ死亡届等を提出する必要があります。
犬の飼い主には狂犬病予防接種を受けさせる義務があり、自治体で管理しているからです。

死亡届とともに「犬鑑札」「狂犬病予防注射済票」も必要になります。

各届けはお住まいの市町村のホームページから、ダウンロードができます。郵送でも可能な自治体や、市町村が委託している動物病院でも手続きができる場合があるので、問い合わせてみましょう。

犬の死亡手続き方法は自治体により異なるため、お住いの地域の自治体に問い合わせてください。

まとめ

ここまでに、愛犬が亡くなってから火葬までに必要なポイント、火葬後に必要なことについて解説しました。

愛犬が亡くなり、どうしたらよいか分からなくなったりとても悲しかったりと落ち着かない気持ちもあると思います。

しかし、大事な愛犬を最後に笑顔で送り出してあげましょう。

愛犬の火葬や霊園での供養を検討される方はぜひご相談ください。


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